【漫画】「恐竜大紀行」が読める！kindleで復活！少年ジャンプの伝説的恐竜漫画！

2018年5月3日漫画,コミック,ジャンプ,少年ジャンプ,恐竜大紀行

1. きみは「恐竜大紀行」を知っているか！？
2. 「恐竜大紀行」は中生代を舞台にした恐竜漫画
3. アンケート振るわず12話で打ち切り。しかし……
4. 幾度となく繰り返される復刊
5. 優れた作品性は時代を超えても色あせない
6. Amazon kindle デジタルカラー版の新たなる魅力
7. その後の岸大武郎（きし　だいむろう）先生
8. 全12話+番外編2話　今ならAmazon Kindleで読めます！
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きみは「恐竜大紀行」を知っているか！？

君にこんな記憶はないだろうか。

「そういえば、昔ジャンプにリアルな絵柄の恐竜漫画が載ってたよなぁ……」

その人は幸いである。
それは「恐竜大紀行」に違いないから。

「恐竜大紀行」は中生代を舞台にした恐竜漫画

「恐竜大紀行」とは、中生代を舞台にした恐竜漫画である。
主人公は恐竜。厳密な恐竜ではなく、中生代に生きていた古代生物を含む。
毎回１話完結。
観察者が、１匹の恐竜を追いかけ観察するというスタイルをとっている。
恐竜に愛称をつけ、時折恐竜の内面を台詞で表現する辺りは、野生動物を追ったドキュメンタリーに近いか。
この恐竜は当時の最新研究にのっとり、非常に緻密でリアルな絵柄で描いてあった。
リアルな絵の恐竜が、苛烈な生存競争の中で生きる姿を描く。
当時の少年少女の心に、何かを残したことは想像に難くない。

アンケート振るわず12話で打ち切り。しかし……

連載は、1988年51号から1989年12号まで。
全12話。
往々にして、作品性とアンケート結果はかならずしも一致するものではない。
少年少女に「何か」を残した「恐竜大紀行」は、わずか12話で「週間少年ジャンプ」を去ることになる。

幾度となく繰り返される復刊

これだけなら、アンケート至上主義による12週打ち切りという、ジャンプではよくあるパターンだったろう。
しかし、「恐竜大紀行」は幾たびと復活する。

1989年に単行本（全１巻）がハードカバーで発行。これは絶版。

1993年に単行本リニューアル版が発行。これも絶版。

2005年に完全版全１巻として、ジャイブから発行。

2007年に、「学研まんが科学マガジン」「学研まんがひみつ科学マガジン」にて、同じテイストの「番外編」が２編掲載。

2016年から2017年にかけて、AmazonKindleにて電子書籍デジタルカラー版が発売。
2017年には、番外編２編もデジタルカラー版で、電子書籍化している。

そして今年、2018年６月。復刊ドッココムにより、オリジナル版全１巻が発行を予定されている（執筆時）。

優れた作品性は時代を超えても色あせない

発表から30年という、恐るべき時間が経過した「恐竜大紀行」だが、その作品性はまったく色あせることがない。
それは恐竜という、すでに絶滅した、ある意味普遍的な素材を扱ってるせいもあろう。
だがそれだけではない。
恐竜という普遍的な、だが化石以外は誰も見たことの無い生物に、生命を与え漫画の中で躍動させる作者の手腕があってこそだ。
「恐竜大紀行」の中の恐竜は野性一辺倒ではない。
そこにはある種の擬人化が施されている。
リアルに描かれた恐竜に「セリフ」が宛てられているのだ。
この「セリフ」は、本当に恐竜がそう思っているのか、観察者が当てているのか、作者が想像しているのか。真意は劇中では明かされていない。
「セリフ」によって擬人化された恐竜は、野性の掟に支配されながらも、彼らなりの倫理観と家族愛、ポリシーを持ち合わせているように感じさせ、読者の感情移入を誘ってくれる。
あるときは肉食恐竜の、あるときは草食恐竜の、様々な視点に立つことによって、読者は、白亜紀のジャングルを、湿地帯を、広大な海の中を。白亜紀の世界を旅することができるのだ。
単に当時最新の学説をもって恐竜を再現してみせただけではなく、読者の感情移入を誘う装置をきちんと組み込むことで、「恐竜大紀行」は普遍性を獲得したのだと思う。

Amazon kindle デジタルカラー版の新たなる魅力

雑誌掲載時はモノクロであったが、Amazon Kindleでの復刻に当たって、デジタル彩色が施されている。
色鮮やかに再現された恐竜たちは、また新たなる魅力を放っている。
実際のところ、恐竜たちがどんな色をしていたのかはまったく不明な訳であるが、こちらは最新の学説に基づいていると思われる。

その後の岸大武郎（きし　だいむろう）先生

まったく失礼な話ではある。
「恐竜大紀行」の作者「岸大武郎」先生は、自分の中では「消えた漫画家」扱いであった。
1990年から1991年にかけてジャンプに連載した「てんぎゃん」が同じ作者というのも今回初めて知った。
実際、「てんぎゃん」を最後に集英社は離れ、その後秋田書店や新潮社の漫画雑誌で作品を発表しているが、けっして作品数は多くない。
人気を博して長期連載にいたった作品もないようだ。

では、どうされていたのだろうと思ったら。
イラスト会社を経営されているようである。
会社名は「有限会社タートル・グラフィック」。
業務内容は「イラスト・コミック・マルチメディアコンテンツの制作・販売」
スタッフがどのくらいいるのかは不明。
サンプル等のタッチを見る限り、岸大武郎先生がメインで執筆しているようだ。

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