【仏像】東京国立博物館「仁和寺と御室派のみほとけ」展 2回目

2020年11月19日

東京国立博物館にて、「仁和寺と御室派のみほとけ」展を観る。実は2回目。会期後半の目玉は葛井寺 の秘仏「国宝千手観音坐像」。この仏様は、実際に千の手を持ってらっしゃる。これを観に行った。

到着は最終日の15時ごろ。すでに入場待ちは無くなっていたが、チケット売り場で少し並ぶ。人気のある展示は、チケット売り場で並んで入場待ちで並ぶ事もあるので注意。上野駅構内や公園口近くにもチケット売り場があるので、そこで事前購入してから博物館までくるとスムーズ。ただし、クレジットカードでの支払いは駅構内のチケット売り場から東京国立博物館のチケット売り場の有人窓口しか対応していない。

博物館のチケット売り場でもクレジットカードに対応してくれたのはありがたい。もっとみんな、クレジットカードでの支払いに応じてくれたらいいのに。

チケットを買い東京国立博物館の中に入る。会場は平成館。平成11年に建てられた、新しい建物である。入場待ちは無いので、スムーズに会場入り。今回は2回目なので、音声ガイドは借りなかった。

平成館の2階は2会場。
第1会場は「第1章 御室仁和寺の歴史」「第2章 修法の世界」「第3章 御室の宝蔵」。
画や文書、道具中心。
第2会場になってようやく仏像が出てきます。

「第4章 仁和寺の江戸再興と観音堂」では、仁和寺の本堂を再現して観客の度肝を抜きます。
前回来たときはじっくり見たのですが、さすがに日曜日の最終日。
ここは大混雑で、じっくり見るどころは話ではありません。
写真撮影もオーケーで、ゆっくり前に進むので精一杯。
そこを抜けると「第5章 御室派のみほとけ」。
この最後の方に、ありました大阪・葛井寺蔵「千手観音菩薩坐像」。
会期後半だけの限定公開です。
見どころは、本当に手を千本持っていること。
「千手観音」は42本の手を持っているものが多い中、国内では唯一残った千本の手を持つ「千住観音」なのです。
しかも秘仏。開帳は毎月18日と8月9日だけだそうです。
実際見た感想は、圧巻の一言。
千一本の小手の中から、道具を持った大手が四十本突き出ています。
しかもこの手の一つ一つに目がついているとか。
本来の名前「千手千眼観音」の面目躍如。
大阪・葛井寺では御簾に入っていますが、ここでは後ろまで見えます。
千本の手は身体から直接ではなく、背中に背負ったランドセル(?)から生えている形式になっていました。
手だけに注目しがちですが、さらに良かったのがそのお顔。
作られたのは奈良時代の8世紀。天平仏です。
天平仏の表情は、凜とした品があり、また違った雰囲気なんですねぇ。
様式化した平安時代ともリアリズムの鎌倉時代とも違う、奈良時代の仏の顔。
それが天平仏だと思っています。

残念ながら、「仁和寺と御室派のみほとけ」展は3月11日で終了。
最終日は時間延長するかなと期待していたけれど、残念ながら通常の17時で終了。
もうちょっとゆっくり見たかったな。
毎月18日開帳というなら、狙って大阪に見に行きたいなぁ。

次は大阪・葛井寺の開帳でお会いしたい仏様でした。


特別展「仁和寺と御室派のみほとけ-天平と真言密教の名宝-」

国宝|千手観音|千の手と千の目|葛井寺|ふじいでら

展示会

Posted by ちえ