【歌舞伎】2018年7月歌舞伎座 夜の部「通し狂言 源氏物語」

市川海老蔵

2018年7月歌舞伎座は、昼夜共、市川海老蔵座頭公演。昼の部は「三國無双瓢」。夜の部は「源氏物語」。どちらも通し狂言。海老蔵出ずっぱりである。まずは「源氏物語」を見た。連日の猛暑による疲れからか、一幕目は爆睡。所々では眼が覚めるのだが、こちらに「源氏物語」の素養がないため、舞台上でなにをやっているのかさっぱり分からず。結局すぐに記憶喪失。これではいかんと、幕間に目出鯛焼きと缶コーヒーを注入。二幕目からなんとか眠らずに見れた。これも二幕目の話が直前に読んでいた折口信夫の「反省の文学源氏物語」に出てきたから。須磨に流された源氏を助けるために、八大龍王が手を貸す。ここはアクションも豊富。宙乗りのここである。母に死なれ父に捨てられと思っていた源氏だが、ようやく父の真意を悟り和解を果たす。弟とも仲直りして、家族再生の物語。つて、源氏物語って、こんな話だっけ?最後は民衆も華やかに踊って大団円。明るく終わるのは歌舞伎芝居としては正解だけど、もうちょっと余韻があっても良かったかもね。