【居酒屋】居酒屋というより『場』~閉店に寄せて~
よく行くお店が閉店しました。
別に儲かっていなかったわけではなく、色々考えた末での決断みたいです。
お店は、地下一階、スナックの居抜きという、実に入りにくい場所でした。
お客は常連が99%ですが、入り込んでしまえば居心地のいい店でした。
こういうお店が閉店して気がつくのは、
「ああ。ここは居酒屋というより、『場』だったんだな」
ということ。
料理の美味しい店。お酒の安い店というのは数あれど。
『場』として機能しているお店は貴重だと思います。
むやみやたらに話しかけることは無いけれど。
お客さん同士が気が合えば、その場で会話も許される。
そんな雰囲気を出せているお店でした。
店主がどう考えていたかはわかりません。
しかし、客側のわたしとしては、その雰囲気に惹かれて通う店でした。
あそこに行けば、誰か知っている人がいて、いくばくかの会話もできる。
最終日は、閉店時間過ぎまでみんなで騒いでおりました。
しばらくは雇われをやって、またチャンスがあればと、店主は言っておりました。
こういう『場』として機能するお店って、維持するのは並大抵の気遣いじゃできません。
お客さん同士、合わない人もいるし、コミュニケーションが過剰になっちゃう人もいるし。
その調整に、疲れてしまうこともあるでしょう。
でも、できれば、やっぱり『場』として機能するお店は貴重だし、自分のテリトリーの中に『場』として機能するお店が欲しいのです。
これは客側のワガママかもしれませんが、またチャンスを得て『場』を作り出して欲しいです。
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