【歌舞伎】2022年「壽 初春大歌舞伎」第二部「春の寿三番叟・萬歳」「邯鄲枕物語 艪清の夢」

2022年の初芝居見物は歌舞伎座!初日2日から見に行きました

銀座四丁目交差点で降りて、ちょっと歩く

2022年の初芝居見物は歌舞伎座から。
1月2日の初日にチケットを取って観に行きました。
第一部、第三部はすごい人気でチケットが取れず。
ならば初笑いができそうということで、第二部のチケットを取りました。

朝から良い天気だったので、東銀座駅まで行かずに銀座駅で下車。
銀座四丁目の交差点の和光のビルが青空によく映えています。

本日初日の幕がかかる歌舞伎座

歌舞伎座では、初日だけ「本日初日」の幕がかかります。
昔の歌舞伎って、初日開けるまでスゲー大変だったらしいんですよね。
今は安定して毎月初日が開きますけど。
コロナ禍で今はできないけど、楽屋挨拶などでも「初日おめでとうございます」の言葉が飛び交います。
初日ってそれくらい、役者にとっても観客にとっても特別なもの。
めでたい気分が伝わってきます。

劇場内は正月飾りでにぎやか

1月の歌舞伎座ロビーは、正月飾りでにぎにぎしく派手やかです。
昔のお正月は、街中でもこういう飾りつけをあちこちでも見たものですが、ここ2、3年で急に目にしなくなったような気がします。
正月気分が盛り上がらないのは、正月飾りが見られなくなったというのも関係しているのでしょうか。

来月と再来月の演目を確認

歌舞伎座正面から入って後ろを見上げると、来月と再来月の演目が掲げてあります。
特に再来月の演目は、ここに掲示されるのが一番早いらしいです。

2階の吹き抜けから見ると、この掲示が良く見えますね。

3月の演目に注目

ここで、3月の演目に注目してみましょう。

第一部は、猿之助の新・三国志。
これは、三代目猿之助(現・猿翁)が初演した、スーパー歌舞伎の「新・三国志」だと思うのですが、どこにもスーパー歌舞伎の文字がありません。
通しではなく、見取りなので、スーパー歌舞伎の肩書をつけなかったんでしょうかね。

第二部は、仁左衛門の河内山宗俊で「河内山」と菊五郎の魚屋政五郎で「芝浜」。
第三部は、芝翫の長尾輝虎で「信州川中島合戦 輝虎配膳」、幸四郎の石川五右衛門で「増補双級巴 石川五右衛門」。

第一部と第二部は競争率高そうだぁ。

立派な鏡餅

1階入り口正面に展示された、ひときわ大きく立派な鏡餅。
ここまで立派なやつも、なかなか市中でもお目にかかれませんね。
ひび割れができているということは、フェイクではなく本当の餅ということでしょうか。
これは1月いっぱい飾っているの?
飾り終わったお餅は、お汁粉にでもして関係者に振る舞われるの?
機会があったら、ご相伴に預かりたいものですね。
歌舞伎座に展示されていた鏡餅をお汁粉でたべたなんて、末代までの語り草ですよ!

獅童の息子「小川陽喜」くんが初お目見得

そして、今月初お目見得の、小川陽喜くん。
中村獅童の長男です。
こういった初お目見得や初舞台は注目度が高く、なかなかチケットが取れません。
残念ながらこの回は、当然のごとくチケットが取れませんでした。

3階の亡くなった歌舞伎役者の写真に、吉右衛門丈が追加

3階の、亡くなった歌舞伎役者の写真展示の中に、早々に吉右衛門丈の写真がありました。
毎度思うのですが、歌舞伎座の人は仕事が早いというべきか、ファンからするとちょっと早すぎるよ思わなくもありません。
もうちょっと余韻を味合わせてほしいというか。
個人的には、49日くらいまでは待って欲しいと思っています。

めでたい焼、復活!

歌舞伎座3階の名物、めでたい焼が復活していまいた!
ただし、未だ劇場内飲食が禁止されているので、お持ち帰りのみの販売のようです。
当日公演時間中に注文、会計をして、終演後にB2F地下広場「やぐら前」でお渡しという仕組み。

早く歌舞伎座内でも、買い食いができるようになるといいですねー。

2021年1月歌舞伎座・第二部 感想

一、「春の寿三番叟・萬歳」

第二部の最初は、厳かな舞踊からスタート。
三番叟は文楽や狂言の幕開け前に踊られる、縁起のよい舞踊。
翁、千歳、三番叟の3人が出てきて踊ります。
色々なバリエーションがあるけれど、今回はオーソドックスなやつ。
なにやら寿いだ気分になります。

続いて萬歳。
萬歳とは、三河の辺りから二人一組で正月に出てきて、家々の前で縁起のよい芸を披露してお金を頂いていた、門付け芸の一種。
現代のお笑いの漫才とは違います。
現代ではとーっくに廃れてしまった職業ですが、こうして歌舞伎の舞踊の中に残っているのが面白いです。

二、「邯鄲枕物語 新玉の笑いで寿ぐ 艪清の夢」

新年早々笑ってやるかと思って取った第二部。
やっとお目当ての登場です。
宝船の絵が描いてある掛け軸を枕に寝てしまった男が、夢の中で金に対する価値観があべこべな世界に行ってしまうという筋書き。
主人の為に重宝を探しているというパターンに当てはめています。

その辺の歌舞伎のパターンがわからないと、なんでこんな借金まみれのダメ夫婦に大家は親身になってるんだ?と疑問に思うかもしれませんね。

喜劇ってのはハマれないとなかなか笑えないもので。
最初は割と辛かったですね。

一番笑ったのは盗賊に扮した錦之助の「俺の息子は富豪同心」
実子中村隼人がテレビドラマで演じた「富豪同心」に当て込んでいる訳です。

それにしても、今回の「艪清の夢」で、幸四郎に勘三郎の遺伝子を感じました。
歌舞伎役者が喜劇をやろうとするとああいう演出、演技プランになっちゃうのかどうなのか。
それとも幸四郎は勘三郎的な笑える舞台をやりたかったのか。
その辺りはよく分からないんですけど。

稽古期間がどのくらい取れたのかは分からないんですけど、初日に見てしまったのでね。
後半はテンポや間、ネタもどんどん変化して、もっと笑える舞台になっているかもしれません。
後半にもう一回観に行くのもありかもね。

帰りにヤマトの柿の葉寿司を買いました

終演後~。
このあとの約束があったので、大急ぎで日比谷線へ向かう途中に、地下の木挽町広場「やぐら」で、柿の葉寿司なんぞを買ってしまいました。
奈良名物の柿の葉寿司、昔から歌舞伎座で売ってるんですよね。
1個ずつ柿の葉で包まれているので、小腹が空いた時に丁度いいってことなんですかね。
じつは、ちえはこの柿の葉寿司が大好き。
歌舞伎座の外に、国立劇場、新橋の奈良の物産館「まほろば館」なんかで売ったます。
寒い季節なんで、食べたのは翌日から明後日に掛けて。
押し寿司なので、味が熟成してうまーい。
賞味期限は当日中なので、追い熟成して食べる時は、自己責任でお願いします。

公演名壽 初春大歌舞伎
見物演目第二部
一、春の寿 三番叟・萬歳
二、邯鄲枕物語 新玉の笑いで寿ぐ 艪清の夢
公演期間2022年1月2日(日)~27日(木)
見物日2022年1月2日初日
公演場所東京・歌舞伎座

歌舞伎

Posted by ちえ