【歌舞伎】2月の歌舞伎座は、鷹之資の船弁慶に注目!「歌舞伎座新開場十周年 二月大歌舞伎」2023年2月

2月の歌舞伎座も興奮する!でもそれは静かな興奮

1月の歌舞伎座は、正月早々興奮するね!

なんて話を書いていたら。
その翌月の2月の歌舞伎座もなかなか興奮することに気付きました。

でもそれは、愛之助の弁天小僧とは、また違った興奮。

静かな興奮というべきかな。

2月の歌舞伎座は、鷹之資が富十郎十三回忌で、船弁慶を踊るのです!

船弁慶は屈指の難曲

船弁慶と言えば。
能に取材した演目で。

前シテは静御前で静かな舞を。
後シテは平知盛で激しい舞を。

前と後ろで全然違う役柄を演じなければならない屈指の難曲。

そんな難曲を、鷹之資が歌舞伎座で踊る。

鷹之資が、船弁慶を歌舞伎座で踊れるほどの役者に成長したかと。

しみじみと、興奮させられました。

中村鷹之資の生い立ち

鷹之資の父、中村富十郎が81歳で亡くなったのが2011年。
その時鷹之資、若干12歳。

声変わりをしようというこの時期は、役者としても中途半端な時期で。
なかなか役も付きません。

ましてや父という後ろ盾も亡くし、劇界の孤児となった鷹之資にとって。
役をもらうことすら、容易ではない。

2013年の歌舞伎座新開場の時など。
富十郎が生きていれば、鷹之資の関わり方もまた違っただろうねーと。
歌舞伎仲間と話し合ったものです。

2012年に吉右衛門が後ろ盾になり。
いっしょに演舞場で連獅子を踊ったのですが。
その後はぱったりと音沙汰を聞かなくなり。
これは相当、吉右衛門が厳しく仕込んでいるなと、想像はしていたのですが。

ここ数年、ようやくぽつりぽつりと舞台で見かけるようなり。
2022年は休み無しで1月以外出ずっぱり。
まだ、その他1、くらいの役だけど。

それでも
「おお!やっと活躍の場を与えられ出してきた」
と思った直後の、船弁慶。

富十郎十三回忌ということもありますが。
逆に言えば、富十郎十三回忌を任せられるだけの役者に成長したと。
認められるようになったのだなと。
しみじみ興奮してしまう訳です。

一体どのくらいの人が富十郎を覚えているのか

ちえなんかギリギリ間に合った訳ですけど。
富十郎なんて、今の歌舞伎ファンはどのくらい知っているのでしょうね。

亡くなって13年。
13年は年は長いですからねー。
もうそんなに経ったのかと、愕然とします。

熊谷陣屋の弥陀六、元禄忠臣蔵の井関徳兵衛、鷹之資のねずみと踊った鳥羽絵の下男升六とか良かったなぁ。

富十郎の一般での知名度がそれほどでもないので。
残念ながら集客にはつながらないとは思うのですが。
こういった生い立ちも含めて。
ぜひ一人でも多くの人に、鷹之資の成長した姿を見てもらいたいと思っています。

2023年2月歌舞伎座の一般販売は1月14日!

2023年2月の歌舞伎座の一般販売は、2023年1月14日朝10時から。

事前に、歌舞伎美人で2月歌舞伎座の演目をチェックして。
発売当日は、チケットweb松竹にアクセスしてみてくださいねー。

上演情報:「歌舞伎座新開場十周年 二月大歌舞伎」

上演名歌舞伎座新開場十周年 二月大歌舞伎
劇場東京・歌舞伎座
上演期間2023年2月2日(木)~25日(土)
上演時間第一部 午前11時~
第二部 午後2時30分~
第三部 午後5時30分~
【休演】10日(金)、20日(月)
演目第一部
三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)
第二部
一、女車引(おんなくるまびき)
二、新歌舞伎十八番の内 船弁慶(ふなべんけい)
第三部
通し狂言 霊験亀山鉾(れいげんかめやまほこ)
チケット料金1等席 16,000円
2等席 12,000円
3階A席 5,500円
3階B席 3,500円
1階桟敷席 17,000円
チケット購入チケットweb松竹
https://www1.ticket-web-shochiku.com/t/

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Posted by ちえ