【歌舞伎】2022年5月歌舞伎座大歌舞伎 團菊祭 第三部「市原野のだんまり」
今月(2022年5月)に見に行く、歌舞伎座 大歌舞伎 團菊祭 第三部「市原野のだんまり」の事を調べました。
この後に出る「弁天娘男女白浪」は超メジャーな演目で、良く知ってる演目なのですが、こちらはまったくの初見。
「だんまり」というので、登場人物が一堂に会して暗闇で何かを奪い合う、とは思うのですが。
色々調べてみたら、「市原野」が実際の地名だったり、元ネタが「今昔物語集」「古今著聞集」だったりと、色々知らない話が出てきてびっくり。
ただ漠然と見に行くより、がぜん「市原野のだんまり」が楽しみになってきました。
やっぱり歌舞伎は知れば知るほど楽しみが増す演劇ですね~☆
「市原野」ってどこ?
京都市左京区にある鞍馬線市原駅の辺り。
住所区分としては名前は消えてしまっているが、小学校や児童館、エーコープの支店名などにその名が残る。
登場人物
平井保昌
平安時代中期の人物。
本姓藤原保昌。
摂津守。摂津国平井に在したことから、平井を名乗る。
貴族だが武勇に優れ、源頼光や四天王に比して独り武者とも呼ばれる。
袴垂保輔
「今昔物語集」等の説話に登場し、平井保昌の衣服を狙った「袴垂」という盗賊が元ネタ。
平井保昌の弟で盗賊になった藤原保輔と同一視されることで、袴垂保輔と呼ばれるようになった。
鬼童丸
「古今著聞集」の説話に出てくる盗賊。
牛の皮を被って鞍馬へ行く源頼光と四天王の一行を市原野で待ち伏せたとされる。
今回待ち伏せるのは平井保昌。
舞台が「市原野」なのは、こちらが元ネタ。
元ネタ
今昔物語集
10月朧月の夜に一人で笛を吹いて道を行く者があった。それを見つけた袴垂という盗賊の首領が衣装を奪おうとその者の後をつけたが、どうにも恐ろしく思い手を出すことができなかった。その者こそが保昌で、保昌は逆に袴垂を自らの家に連れ込んで衣を与えたところ、袴垂は慌てて逃げ帰ったという。
wikipedia「藤原保昌」
古今著聞集
酒呑童子討伐で知られる武将・源頼光が弟・源頼信の家へ行ったとき、厠に鬼童丸が捕えられていた。頼光は、無用心だから鎖でしっかり縛っておくようにと頼信に言い、その晩は頼信の家に泊まった。鬼童丸は縛めの鎖をたやすく引きちぎり、頼光を怨んで彼の寝床を覗いて様子を窺った。頼光はこれに気づき、従者たちに「明日は鞍馬に参詣する」と言った。そこで鬼童丸は鞍馬に先回りし、市原野で放し飼いの1頭の牛を殺して体内に隠れ、頼光を待ち受けた。しかし頼光はこれをも見抜き、頼光の命を受けた渡辺綱が弓矢で牛を射抜いた。牛の中から鬼童丸が現れて頼光に斬りかかってきたが、頼光が一刀のもとに鬼童丸を斬り捨てたという。
Wikipedia「鬼童丸」
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