【歌舞伎】「源氏物語 夕顔の巻」|2022年10月歌舞伎座『芸術祭大歌舞伎』を予習する!
歌舞伎好きが解説する「源氏物語 夕顔の巻」
どうも~☆
歌舞伎大好き、ちえです。
普段ラーメンや居酒屋の事ばかり書いてるから。
たまには歌舞伎のことも書かないと、歌舞伎好きってことを忘れられそうです。
毎月歌舞伎座に、歌舞伎見に行っています。
2022年10月の歌舞伎座は芸術祭。
ちえは第三部の「源氏物語 夕顔の巻」と「盲長屋梅加賀鳶」を見ます。
「盲長屋梅加賀鳶」は何度か見た演目なので、どんな内容なのか知っているのですが。
「源氏物語」は原作も含めてよくわからないんですよね~。
そんなわけで今回は「源氏物語 夕顔の巻」の予習です。
歌舞伎は知れば知るほど楽しめる芸能
ちえは歌舞伎好きですが、そんなに歌舞伎に詳しい訳ではないです。
詳しくはないのですが、歌舞伎は好きなので毎回かなり調べてから歌舞伎座に行きます。
ネタバレ上等!です。
歌舞伎は、知れば知るほど楽しめる芸能である、というのがちえの持論です。
そうやって調べたことを、みんなで共有できたらいいなと思って書いてます。
ちえの「源氏物語」の基礎知識
源氏物語って、最近でも何度かブームになっているので。
他の古典に比べて「知ってる、大好き!」という人は多いと思います。
一方、ちえの知識はというと、
「紫式部が書いた物語で、光源氏というプレイボーイが、思いの人を忘れられずに幼女を養育する」
みたいな、断片的かつ偏った知識しかありません。
光源氏は超絶いい男で、次々と女性たちと浮名を流すとか。
今回、光源氏を演じるのは、中村梅玉丈!(76歳)
そんな超絶いい男を今回演じるのが、
光源氏 中村梅玉(76歳)
なかなか攻めた配役ですね~☆
「夕顔」の時の光源氏は17歳の設定なので、その差69歳!
年齢を超越するのが歌舞伎の醍醐味とはいえ、キレイキレイな光源氏を期待している人はちょっと面食らうのではないでしょうか。
主演が76歳ですから、それに合わせて他の配役も年齢層高いです。
夕顔 片岡孝太郎(54歳)
惟光 片岡市蔵(63歳)
六條御息所 中村魁春(74歳)
4人合わせて267歳!
この4人が、惚れたはれたをやる訳ですから、わくわくしない訳がありません!
あ、惟光は惚れたはれたには参加しませんね。
光源氏の従者なので。
光源氏のヴィジュアルもなかなか
なかなかのインパクト。
歌舞伎ファンでも正直、「おじいちゃんだな~」と思う訳です。
しかしそこは、永遠の前髪役者の梅玉さん。
舞台で見るとあら不思議。
76歳の中村梅玉が、たちまち気品あふれる17歳の光源氏に見えてくる!
これぞ歌舞伎マジック!
芸の力ってのはすごいものです。
ポスターの写真も。
よーっく見てると。
市井の庶民にはない、17歳の気品あるやんごとなき光源氏に見えてきませんか?
そういえばそう見えるかも?
と思ったらしめたもの。
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いちおう「見どころ」などを
これだと見どころが、17歳の少年を76歳のおじいちゃんが演じる!
だけになっちゃうんで、もうちょっと解説しておきましょうかね。
初日の様子を歌舞伎美人が記事にしていたので、引用させていただきました。
第三部は、『源氏物語 夕顔の巻』で幕を開けます。舞台は中秋の名月の夜。光源氏(梅玉)は惟光(市蔵)を供に連れ、意中の夕顔の屋敷にやってきます。月の光に照らされた気品あふれる源氏の姿。出迎えた夕顔(孝太郎)が光源氏から与えられた装束を身にまとい舞を披露し、二人が連舞を舞うなか、舞台は清涼殿に。怪しげな気配とともに六條御息所(魁春)が現れると、嫉妬の念に支配されながらも品格を損なわない御息所の洗練された姿が強烈な印象を残します。華やかで幻想的なひと幕に拍手が送られました。
歌舞伎美人
リンク先には舞台写真も載ってますよ~☆
舞台写真を見ると、ぜんぜん雰囲気が伝わるんですよね。
梅玉さんがちゃんと光源氏に見える。
写真を見た瞬間に、ぐっと舞台への期待が沸き上がりました。
夕顔とのなれそめはカット。
もうなれ合ったところから始めて二人の踊り。
そこに六條御息所(の生霊?)が現れて三人の踊り。
といった構成みたいですね。
全体的には舞踊劇。
原作では夕顔が、光源氏と一緒にいる時に、女の怪異が現れてその直後に死亡するのですが。
直接の描写はないものの、この女の怪異は六條御息所の生霊とされているんですよ。
六條御息所は物語中、光源氏の最初の恋人で。
二人の仲がうまくいかなくなっていたところで、光源氏と夕顔が馴染みあってるのに嫉妬して生霊として夕顔を呪い殺した、というのがひとつの解釈になっております。
そう聞くとおどろおどろしいのですが、歌舞伎ではその辺りをどう処理するのかも見どころの一つだと思います。
配役を見る限り、六條御息所もしっかりでてきますし。
最初はドロドロと共にすっぽんから出てきて。
光源氏に恨み言を言い。
後半で生霊としての正体を現すとかでしょうかね。
「げに恐ろしきは執念」とは、まあ言わないと思いますが。
こうして調べていくうちに期待値はグングン高まってゆく
これから見るって演目を調べることの何がいいかというと。
グングン期待値が高まってゆくということなんですよ。
こうやっても調べていても。
ちえもどんどん、「源氏物語 夕顔の巻」を見たくなってきてる。
何度も上演されている演目なら、過去の写真を見たり映像を見たり。
可能なら劇評を読んだりして過去の舞台を想像する。
原作があるのなら原作に触れて、自分ならどう舞台化するか想像してみる。
そういう作業をすると、もっともっと歌舞伎が楽しみになる。
ちえはそれをもって、歌舞伎は知れば知るほど楽しくなる芸能だと思っています。
ぜひ、歌舞伎座に「源氏物語 夕顔の巻」を。
歌舞伎を見に行ってくれると嬉しいです☆
参考文献
歌舞伎座「芸術祭十月大歌舞伎」特別ビジュアル公開|歌舞伎美人
公演情報:「歌舞伎座 芸術祭十月大歌舞伎」
上演名 | 芸術祭十月大歌舞伎 |
劇場 | 東京・歌舞伎座 |
上演日時 | 2022年10月4日(火)~2022年10月27日(木) |
演目 | 第一部 一、鬼揃紅葉狩 二、荒川十太夫 第二部 一、祇園恋づくし 二、釣女 第三部 一、源氏物語 夕顔の巻 二、盲長屋梅加賀鳶 |
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